SCM部門が管理すべき重要なこと「10年所属して考えること」
みなさんあけましておめでとうございます。
アメリカでは31日まで普通に業務があります。1日は休みですが、2日から出勤です。つかぬ間の休みではありますが、貴重な休みなので、今日は自分が所属するSCMの紹介と過去を振り返って重要だと思ったことを書いてみたいと思います。
SCMとは、SCMが管理すべきこと
私が所属しているのはSCM部門という部門です。
SCMは(Supply Chain Management)の略です。
SCMの定義をネットで調べると以下のように出てきます。
自社内あるいは取引先との間で受発注や在庫、販売、物流などの情報を共有し、原材料や部材、製品の流通の全体最適を図る管理手法。また、そのための情報システム。 IT用語辞典より
個人的な理解としては
お客様から製品を注文頂いてから製品出荷するまでのモノと情報の管理
と定義しています。
管理は在庫管理、物流管理、出荷納入管理、生産管理等、多岐に渡ります。
ところで「管理」とは何でしょうか?会社や部門によって意味は違うと思いますが、
私はSCMの管理の定義を以下のようにとらえています。
①日々のオペレーションを行うこと。
②異常があったら対応すること。
③あるべき姿と現状の姿のギャップを埋めること。
健康「管理」ということばがありますが本質的には似ていると思います。
例えるならば
①日々の健康に生活を行うこと。体にいいものを食べたり、運動したりすること。
体型を維持すること。
②風邪を引いたら、病院に行くこと。
③理想の体重がある場合、ダイエットすること。ということでしょうか。
個人的に考える重要な管理とその理由
そんな中で個人的に考える重要な管理とは
ずばりBOMの管理です。BOMとはBill of Materialの略であり、Billの意味は請求書とかいう意味もありますが、ここでは明細表とか一覧表の意味となります。製品、商品内の材料、部品の一覧表ということになります。つまりBOMのラインナップの管理、つまり製品、商品のラインナップです。何を売って何を売らないのか、何を作って何を作らないのか、その中でも特に何を売らないのか作らないのかこの点がちゃんと管理されているかということです。
なぜ重要なのかいえば、
①何を売らない、作らないのかそもそも決まっていない企業が多い。
②流通量が少なくなり採算を悪化させているケースが多い。
ということからです。
どうやって管理すべきか
重要なのは、販売もしくは生産中止のルールが会社にあるかどうかだと思います。
例えば、新しい商品を販売するときに、1世代前の製品についてどうするかルールが決まっていますか。
もしくは古い世代の販売、生産中止のルールって会社内にありますか。
これらがない場合はルールを作りましょう。
何を売らないか作らないかを管理するメリット
①製品、部品の管理工数を減らすことができる。
自社内では製品、部品の在庫スペースを減らすことができます。
サプライヤーでも部品の在庫スペースを減らすことができるとともに、
金型や治具の在庫スペースも減らすことができます。
②採算性がよくなることケースが多い。
1世代前の製品を扱っているので流通量が少なくなっていているケースが多いです。製品を作るにも部品自体が値上がりしていることが多いです。
また、作りづらい製品を販売、生産中止にすることで、その他の製品、商品の生産性が上がります。
最後に
多くの会社においては、新製品のプロセスは厳しく決まっているものの、販売、生産を終わらせるプロセスが決まっていないことが多いのでしょうか。SCM部門に所属する方は管理する項目が多いのでこの点について目が届いていないことが多いです。SCM部門はこういった知識をいかに多く身に着けているかどうかが重要だと思っていますので、皆さんに参考にいただければ幸いです。